足元が覚束ない政党の限界露呈
民進党につき少し突っ込んで論評しておきたい。
本紙は、前回の参議院選挙、都知事選を総力取材している。
なぜならネットには二次情報しかないことが明らかになっているからだ。
いわゆる選挙民への現場取材で、選挙演説の現場に来ている人だけではなく、通り過ぎる通行人にも取材している。
また記者という立場ではなく、一市民で毎回ビラ配りをする。
なぜならこのビラ配りこそがその選挙情勢を見るのにベストだからだ。
ときには記者証を見せて取材に至ることもある。(話を聞く)
野党4党惨敗となった都知事選では、10人のうち1~2人という受け取りであったが、前回の宇都宮候補のときよりは良かった。
初回の宇都宮候補のときは法定ビラの受け取りが悪いだけでなく候補者本人の演説や練り歩きも初心者的で感触もよくなかった。
2回目は演説もよくなり、ビラ受け取りも改善したが、鳥越候補の今回のほうが受け取る率は高かった。
そういう現場を各所でやるので、各所で取材する。(聞き込み)
そういうなかで、鳥越候補についてあったのは「年齢」のことと「政策」のことだった。
あたかもスキャンダルが効いたような書き方をしているネットサイトもかなりあるが、現場の声はそうではなかった。
最大の問題は、これはいわゆるキー局と呼ばれるNHKほか5局のテレビが積極的に中継も踏まえ報道に対応してくれているのに選対は体をなしていなかった。
囲みをやると前に市民を入れているので、キー局のカメラから声が拾えない。
(対する小池氏はさっそうと駆け足で支持者と軽快に握手をしていく映像が下から目線で流れる)
これでは1300万都民にアピールする重要な機会が失われる。
支持者からブーイングがあったのは、最後の演説になったバスタ新宿で岡田代表の辞任会見を聞いたときだった。
市民が死力を尽くして走り回っている(取材で事実)のに、後ろから巨大な矢が飛んでくる。
明日選挙という決戦の日の前に、本件選挙を仕切っている民進党の代表が辞任会見では、みこしがその場で投げられたようなものだと支持者は口々に云った。
それでも応援は全力だったが、解散はもの静かな盛り上がらないものとなった。(分かるだろ)
労組関係者も闘争を訴えるが選挙現場で頑張っているのは普通の市民たちだ。
こういう裏切り方をするともっとも前線で選挙運動にボランティアで関わっている人の今後に効いて来る。
ある支持者たちが「民進党がだめだ」とはっきり云ったがその人たちは民進党の支持者だ。
参院選では、共産党の山添氏が当初厳しいといわれながら中盤を過ぎて現場の感触が大きく変わった。
むしろ小川氏のほうが厳しかった。
ひとつ云っておきたい。
民進党で誰が代表になっても、それが軽量だと安倍自民党は解散を来年の常会後に打ってくる可能性が高い。
そのとき足元がおぼつかなければ、解党に追い込まれるほどの大敗を喫することになる。
選挙は非情だ。
もし疑問があるときは、選挙運動の現場でビラ配りを手伝うことをお薦めする。
足元が覚束ない政党に有権者が政権をゆだねる事はない。