12月1日、築地市場前で築地市場営業権組合による、お買い物ツアーが開催され、多くの買い物参加者が集まった。都は業務停止命令や立ち退き仮処分等で、営業権組合の営業を阻止しようと躍起だが、営業は自由であり、今後も続く。

昨日も書いたように、豊洲移転に経済合理性はない。
仮に築地跡地を売却しても、豊洲市場が長期にわたり赤字を垂れ流すことは確実であり、都民の理解は得られない。

本紙は、豊洲を3000億円で売却し、その資金で築地市場を将来取扱高に見合うようコンパクトに再開発し、併せて、地利を活かした経済効果が高いスペースとして活用していくことを提言している。

簡単に主張を整理すると、今、豊洲は6000億円の債務があり、仮に築地跡地を売却しても、毎年数十億の赤字が償却後も出続け、地価が上昇する可能性も低い。そうすると豊洲は都民にとってただの赤字(税金)を垂れ流す施設にしかならない。

一方、築地を将来取扱高に見合うコンパクトな市場に再開発した場合、現在でも当該地は4500億円からさらに5000億円近い価値に上昇しつつあり、かつ、不動産鑑定上の立場からも、経済価値が上昇して行くことが見込まれ、当該地に建設物を建てた場合、その施設によっては、更なる資産価値の上昇が期待でき、同時に長期的な施設継続可能性や償却可能性が出て、加えて収益資産への転換も可能になる。

つまり、6000億かかった豊洲を損切りして3000億で売却し、その資金でコンパクトな築地再開発が出来れば、一方の豊洲の先行きが赤字垂れ流し施設でしかないのに対し、
築地再開発はその施設において債務の償還可能性や収益転換可能性が合理的であるとの結論を導くことができる。

資産価値があがっている場所を叩き売って、資産価値がないところに流し込むことは都民に理解されない。やはり、資産価値が上昇している築地の土地を売却することなく、かつ市場は築地一本とするのが最も経済合理性が高く、かつ、償還可能性が高いと結論する。

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