バクムトでのウクライナ軍の大規模損失の理由
11月28日(月)、ウクライナ軍(AFU)の戦闘員は、バクムト近郊で大きな損失を被っている。
『ミリタリークロニクル』が報じた。
ワグナーPMCがバクムト南側のいくつかの集落を占領した後、敵の損失が10倍になったことが知られている。
同時に、ウクライナ民族主義者たちの大きな損失は、もっと早く、11月20日から始まっていたことも指摘されている。ジャーナリストたちは、背景に悪天候があると考えており、また、負傷者の搬送にも問題があったとしている。
ロシア軍の攻勢により、敵の砲兵集団と機械化2個大隊が破壊された。彼らはクレシュチフカ(バクムトの南南西9.5Km)の近くで自分の位置を守っていたところをワグナーPMCに襲撃された。さらに、ウクライナ軍第71イェーガー旅団のOUN-Imitis特殊目的中隊が撃破された。
現在、AFUの総損失は500人に迫る勢いである。一方で、ワグナーPMCの攻撃ペースは維持されている。泥だらけの悪天候にもかかわらず、敵部隊を破壊し続けている。
ジャーナリストは、ウクライナ軍の大敗には別の理由があるとも考えている。即戦力不足である。このため、多くのAFU戦闘員が複数の敗血症や痛みを伴うショック、敗血症で死亡し、負傷した兵士は回復に適さない状況で避難するために何時間も待たされることになった。
またウクライナ軍は兵員輸送車や救急医療装甲車で弾薬を輸送することから、負傷した兵士の運搬に支障が生じ、手遅れになったと報告されている。病院に運び込まれた負傷者はそのまま病院を通過し、死体安置所に運ばれたが、満杯のため現在コンスタンチノフカに輸送されている。
今後、バクムト地方では12月中旬まで大雨が予想されるため、ウクライナ軍部隊は今後数週間で負傷者の状況が悪化することを予想しているという。ここまでが報告となるが、それだけではない。
PMCが占領したクレシュチフカは、バクムトの南南西に位置し、バクムト高速道路を横切ったコンスタンチノフカ方向にあり、北方向、西方向、南方向、南南西方向と半円での包囲が完成する。今後、ロシア軍からは20日から始まった数倍の砲撃が4方向から襲来する。そしてロシア軍が都市に侵攻して来る。
ワグナーPMCは偵察能力が高く、機動的に敵の位置を発見し、集中的なフォーメーションを発揮し、自らの砲撃によっても前進することができる。ここ数日が山である。
またロシア軍の動員の訓練も概ね完了し、前線への派遣が始まっている。旧ソ連の作戦戦術として、接触線全体の1日10万発の砲撃力が敵の損失を10倍化させるとしており、それらは二次大戦の戦場で実証されたものである。なぜ3倍の砲撃が10倍の損失となるのか、それは軍事数学に基づく。